目次
〜FOMC・米雇用・日本の補正予算・企業決算…年末ラスト相場の「勝ち筋」を読む〜
こんにちは、マーケットウォッチャーの皆さん。
いよいよ2025年も最終盤。12月相場は “一年で最も難しい月” と言っても過言ではありません。
理由はシンプルで、
- ビッグイベントが連続
- ポジション調整が活発
- 年末特有の薄商い
- 税金対策の売り
- 米国・日欧の政策決定が集中
と、株価が振れやすい条件がフルセットで揃うため。
🔷 12月相場の全体テーマ
12月全体の相場を左右するキーワードは次の5つ。
① FOMCと“2026年利下げサイクル”の予測
12月のFOMCは年内最後。
政策金利見通し(ドットチャート)が更新されるため、来年の利下げ回数を市場が確定的に織り込むタイミング。
ナスダックを中心に大きな値動きが出やすい。
② 11月米雇用統計の結果で左右される“景気減速シナリオ”
2025年後半の米雇用は減速傾向。
12月発表のデータが弱ければ「景気後退懸念」が再浮上。
③ 日本の補正予算・減税措置・日銀の追加引き締め観測
日本独自のテーマが年末に集中。
日銀政策の方向性+政府の財政政策 のセットで株価が動く。
④ 年末のポジション調整(海外勢の動き)
クリスマス休暇前に海外ファンドがポジションを閉じるため、薄商いの中で一方向に動きやすい。
⑤ 年末ラリー(サンタクロースラリー)の有無
毎年恒例のテーマ。
今年は政策イベント次第で「強いラリー or 失速」のどちらもあり得る状況。
🔷 海外イベントカレンダー(2025年12月)
※株価影響が大きい順に重要度を採点(10段階)
| 日程 | イベント | 重要度 |
|---|---|---|
| 12/3(水) | 米 ISM製造業指数(11月) | 7 |
| 12/5(金) | 米 雇用統計(11月分) | 10 |
| 12/10(水) | 米CPI(11月) | 9 |
| 12/11(木) | 米FOMC(政策金利・ドットチャート更新) | 10 |
| 12/12(金) | 米PPI | 6 |
| 12/13(土) | 欧州ECB理事会 / 政策発表 | 7 |
| 12/17(火) | 中国 11月 工業生産・小売売上 | 6 |
| 12/24(火) | 米耐久財受注 | 5 |
| 12/26(木) | 米新築住宅販売 | 4 |
🔍 海外イベント詳細解説(重要イベントのみ)
■ 12/3:ISM製造業(11月)
2025年後半は米製造業が弱い。
指数が 50を上回れば景気持ち直し、下回り続ければ リセッション懸念が強まる。
ハイテク・景気敏感株に直撃。
■ 12/5:米 雇用統計(11月)【重要度10】
12月相場最大のポイント。
- 非農業部門雇用者数(NFP)
- 失業率
- 平均時給
すべてがFOMCの直前に発表される。
●市場が最も怖がるパターン
雇用“急減速” × 賃金上昇
→ スタグフレーション懸念
→ 株安・債券高・ドル安になりやすい
●理想シナリオ
NFP 10〜15万人+賃金2%台
→ ソフトランディング期待
→ 株高(特にNASDAQ)
■ 12/10:米CPI【重要度9】
インフレ鈍化なら利下げ期待が急上昇。
ハイテクに資金集中しやすいイベント。
- 前月比+0.1%以下 → 株高
- 前月比+0.3%以上 → 利上げ観測再燃
■ 12/11:FOMC(政策金利・ドットチャート)【最重要】
12月相場最大級のイベント。
今年最後の会合では、
- 2026年の利下げ回数(中心値)
- 2026年末の政策金利予測
- パウエル議長の会見
ここで相場が決まる。
●利下げ3回予想 → 株高
●利下げ1〜2回 → 失望売り
●利下げゼロ → 調整幅大きめ
■ 12/13:ECB理事会
欧州はインフレ再加速気味。
タカ派姿勢が強いと、ユーロ高 → 日本株には悪材料。
■ 12/17:中国指標
中国の景気悪化が輸出株を左右。
特に電子部品・半導体・商社に影響。
🗾日本のイベントカレンダー(2025年12月)
| 日程 | 日本イベント | 重要度 |
|---|---|---|
| 12/2(月) | 10月 失業率・有効求人倍率 | 6 |
| 12/4(水) | 企業物価指数(PPI) | 5 |
| 12/6(金) | GDP 2次速報(7-9月) | 8 |
| 12/9(月) | 衆院予算委員会:補正予算審議 | 7 |
| 12/12(木) | 日銀短観(12月) | 9 |
| 12/18(木) | 日銀金融政策決定会合(年内最後) | 10 |
| 12/20(土) | 11月CPI(消費者物価指数) | 8 |
| 12/25(木) | 11月貿易統計 | 6 |
🔍 日本イベント詳細解説
■ 12/6:GDP 2次速報(7-9月)
景気後退入りの有無が判明する。
マイナス成長が続くと政府の補正予算に追い風。
■ 12/12:日銀短観(重要度9)
製造業が50割れなら円安圧力。
サービス業が強ければTOPIX上昇。
■ 12/18:日銀金融政策決定会合(最重要)
2025年12月最大の「日本イベント」。
焦点は3つ:
- 追加利上げの有無
- 国債買い入れ(YCC残滓)調整
- ETF買い入れ縮小の議論
日銀がタカ派なら 円高 → 輸出株に逆風。
ハト派寄りなら 円安 → 自動車・半導体に追い風。
■ 12/20:11月CPI
特に「コアコアCPI(生鮮・エネ除く)」が重要。
これが強いと日銀引き締め観測が再燃。
📈 12月マーケット予測(株・為替・コモディティ)
■ 株式
●強気シナリオ(確率40%)
- FOMCがハト派
- 雇用はソフトランディング
- 日本は補正予算で内需株上昇
→ NASDAQ +5%前後、日経平均 +3%程度 の年末ラリー。
●弱気シナリオ(確率30%)
- 米雇用 急失速
- インフレ停滞
→ テスラ・半導体などハイグロース株が一時売られる。
●乱高下シナリオ(確率30%)
- FOMCや日銀会合前後で激しく上下
- 海外勢の年末ポジション調整
→ 日経は 34,000〜38,000 の広いレンジ
■ 為替(ドル円)
- 135円〜152円の超広いレンジ
- 12/18の日銀が最大の変動ポイント
■ コモディティ(原油・金)
- 金:利下げ観測強ければ上昇傾向
- 原油:中東リスク次第で90ドルも視野
⚠️ 12月のリスク要因
- FOMCのタカ派化
- 米雇用の急悪化
- 日本の追加利上げ観測
- 地政学リスク(中東・台湾海峡)
- クリスマス前の流動性低下
特に年末は「薄商い×大きなニュース」という最悪の組み合わせが起きやすい。
🧭 投資戦略(短期・中期)
■ 短期(12月単月)
- FOMC前後の売買は慎重に
- ハイテクは押し目待ち
- 日銀会合までは円高リスクに注意
■ 中期(2026年春まで)
- 米利下げサイクル開始 → ハイテク強気
- 日本:賃金上昇+経済再開 → 国内株にも追い風
- インド・ASEANは長期上昇トレンド
📝 まとめ
2025年12月相場は、
- FOMC(12/11)
- 米雇用統計(12/5)
- 米CPI(12/10)
- 日銀会合(12/18)
- 日銀短観(12/12)
という “年末最大級の政策イベント” が一気に集中。
この1か月で 2026年の株価トレンドの初期方向が決まる と言っても過言ではありません。
特にFOMCと日銀会合は、株・為替・債券すべての価格形成に影響し、
年末ラリーの有無を左右する最重要局面 となります。
12月はイベント前にポジションを軽くし、
イベント後に市場の方向を見て素早く追随する戦略が有効です。
✉️ 読者へのコメント
ここまで読んでくださりありがとうございます!
12月は例年よりもイベント密度が高く、
しかも 米国・日本の政策決定が同じ月に重なる超レアケース のため、
例年以上に“メリハリのある相場”になるはずです。
この記事が皆さんの投資判断に少しでも役立てば幸いです。
また来月のイベントまとめも全力で作成しますので、ぜひチェックしてください!
気になるテーマや「次に書いてほしい相場記事」があれば遠慮なくどうぞ。
では、2025年ラスト相場を一緒に乗り切りましょう!📈🔥
最終判断はご自身で行ってください。
今回も読んでいただき、ありがとうございます。次の投稿で会いましょう
バイバイ

