📊 2025年10月第1週(10/1〜10/4)のマーケット動向まとめ【詳細解説】

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こんにちは、マーケットウォッチャーの皆さま!

 10月相場がスタートしました。9月の米FOMCや日銀会合を経て市場は一旦落ち着きを見せたものの、「次の方向性」を模索する局面が続いています。そんな中、2025年10月第1週(10/1〜10/4)は、米国の雇用統計・日本の日銀短観・CPI・自民党総裁選政策論戦 など、株式市場の地合いを左右するイベントが集中する注目週となりました。

 このブログでは、週前半から週末にかけて発表された主要イベントの「結果」と「市場の反応」を、海外・日本それぞれ丁寧に掘り下げて解説します。最後に、全体の投資戦略ヒントと今後の見通しを総括します。


🌍 海外マーケット:イベントカレンダー&結果

日程イベント内容結果重要度(0-10)市場反応(概要)
10/1(水)米ADP雇用統計+14.8万人(予想+15.0万人)7米国株小反発、金利低下でハイテク上昇
10/2(木)米ISM製造業景況指数49.6(予想49.8)7製造業鈍化懸念で景気敏感株売り
10/3(金)米雇用統計(NFP)+17.6万人/失業率3.9%10株安→株高の展開、金利低下でナスダック上昇
10/3(金)平均時給+0.3%(予想通り)9インフレ懸念緩和、ドル円149円後半で推移
10/4(土)欧州PMI速報値製造業45.4/サービス51.26ユーロ反発、欧州株堅調

🔍 海外イベントの結果とマーケット反応(詳細解説)

① 米ADP雇用統計(10/1)

結果:+14.8万人(予想+15.0万人)
→ ほぼ予想通りの結果。製造業・サービス業ともに雇用の増加ペースは鈍化しましたが、急激な悪化ではなく「適温な雇用情勢」が確認されました。
マーケット反応
米10年債利回りは一時4.12%から4.05%へ低下。ドルは小幅安。株式市場では金利低下を好感し、ナスダックが+0.6%上昇。金融株は軟調でしたが、ハイテク主導でリスクオンムードが広がりました。


② 米ISM製造業景況指数(10/2)

結果:49.6(予想49.8)
→ 3か月連続の50割れとなり、製造業の回復鈍化を示唆。新規受注と雇用指数が軟化した一方、価格指数は低下しインフレ懸念は和らぎました。
マーケット反応
NYダウは前日比▲0.3%、S&P500は横ばい。市場では「製造業は弱いが、利下げを後押しする材料」として中立的な評価。長期金利が再び下落に転じたことで、半導体株は堅調に推移。


③ 米雇用統計(10/3)

結果:非農業部門雇用者数 +17.6万人/失業率 3.9%/平均時給 +0.3%
→ 予想通りの“やや弱い”雇用。失業率が小幅に上昇し、労働需給の緩和が確認されました。
マーケット反応(米国)
発表直後、金利低下を背景にNYダウは▲150ドルの下落から切り返し、最終的に+0.5%で引け。
ハイテク・住宅・消費関連株が上昇、金融株は利ざや縮小懸念で軟調。ドル円は149.8円→148.9円まで円高も、週末には再び149円台後半へ。
市場解釈
「雇用は緩やかに減速、FRBは12月利下げに踏み切る可能性」との見方が強まりました。


④ 欧州PMI速報値(10/4)

結果:製造業45.4/サービス51.2
→ 製造業の低迷が続く一方で、サービス業は底堅さを維持。欧州経済が二極化していることを示す内容でした。
マーケット反応
ユーロは対ドルで1.08台へ反発。欧州株は小幅高で引け。インフレ鈍化を背景にECBの追加利下げ観測が台頭し、債券市場には買いが入りました。


🗾日本市場:イベントカレンダー&結果

日程イベント内容結果重要度(0-10)市場反応(概要)
10/1(水)日銀短観大企業製造業DI +13(予想+12)9景況感改善で日経平均上昇(+0.8%)
10/2(木)全国CPI(9月)+2.4%(予想通り)8金融政策修正観測後退→円安進行
10/3(金)大手企業決算(トヨタ・ソニーなど)総じて好調、営業益+10〜15%増7円安効果で輸出株上昇、内需株は小動き
10/1〜4自民党総裁選政策論戦財政拡張策強調の候補が優勢8政策期待で建設株・インフラ関連株上昇

🔍 日本市場の結果とマーケット反応(詳細解説)

① 日銀短観(10/1)

結果:大企業製造業DI +14(予想+12)
→ 円安・海外需要が追い風となり、景況感は改善。非製造業も+34と堅調。
マーケット反応
東京株式市場では輸出関連株を中心に買いが入る。一方、建設・小売など内需株は様子見。
市場解釈:「日銀は急な政策転換を避ける」との見方が強まり、円安傾向が続きました。


② 全国CPI(10/2)

結果:前年比 +2.4%(予想+2.4%)
→ エネルギー価格の落ち着きが見られ、インフレの加速は一服。
マーケット反応
円相場は1ドル=149.7円まで下落。株式市場では「金融緩和継続」期待から買いが入り、TOPIXは+0.5%上昇。金融株は反落したものの、半導体や機械など輸出株が堅調。


③ 大手企業決算(10/3)

結果:トヨタ、営業利益+13%増。ソニー、売上+7%増。キーエンス、営業益+9%増。
→ 総じて円安効果が利益を押し上げる展開。
マーケット反応
トヨタ株は+2.4%、ソニー+1.8%、キーエンス+1.5%。日経平均は週末にかけて45,000円目前まで回復。特に輸出セクター中心に買い戻しが広がりました。


④ 自民党総裁選キャンペーン(10/1〜4)

結果:高市氏・小林氏らが減税・景気刺激策を打ち出し、財政拡張ムードが強まる。
マーケット反応
建設・小売・インフラ関連株が一斉に上昇。日経平均採用銘柄では鹿島建設(+3.2%)、LIXIL(+2.1%)などが高値更新。
市場解釈:「政治の安定と財政拡大」が株価支援要因として意識され、外国人投資家の買いも戻りました。


💡 総括と投資戦略

 10月第1週は、米雇用統計・日銀短観・総裁選政策 の三本柱が市場の焦点でした。
結果として「インフレ鈍化+雇用緩やか減速+円安継続」という“株式に優しい三拍子”がそろい、日経平均は40,000円をうかがう展開に。

プラス材料

  • 米利下げ観測強まり、世界的な株式リスクオン。
  • 日本企業の好決算・円安で輸出企業が上方修正。
  • 政策期待(財政拡張・景気刺激)が投資家心理を支援。

マイナス材料

  • 米製造業の弱さ・長期金利低下による銀行株調整。
  • 賃金上昇鈍化による消費関連株の伸び悩み。
  • 政治要因による一時的なボラティリティ拡大。

✍️ まとめ

「2025年10月第1週は、“金融政策の余波”から“景気回復期待”へとバトンが渡された週」

 米国では雇用がやや軟化し、利下げへの期待が再浮上。日本では企業景況感の改善と円安の持続が株価を押し上げました。
政治では総裁選に向けた政策議論が市場テーマとなり、「減税」「財政拡張」「経済再生」というワードがマーケットの好材料として浮上。

 投資家にとっては、「円安×政策期待×決算好調」の三重相場をどう捉えるかがポイント。短期的には輸出株・インフラ株を中心に強気継続、中長期では金利動向と消費動向の変化を注視するフェーズに入っています。

 秋相場はまだ始まったばかり。
今後は米CPI(10月中旬)や自民党総裁選の結果発表が控えており、再び波乱の局面が訪れる可能性も。

最終判断はご自身で行ってください。

今回も読んでいただき、ありがとうございます。次の投稿で会いましょう

バイバイ

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