ぼくが、ふりーだむ生活をするまで 第9話

投資

第9話「その風は、心を撫でて」


仮滞在と心の距離

ユウ
ユウ

「……えっと、ここが……役場、でいいのよね」

小さな鞄を持ち、ユウはバリアルト村の役場前で足を止めた。
王都の荘厳な石造建築に比べれば、木造で風通しのいいその建物はまるで“山小屋”のように映る。

ユウ
ユウ

「田舎って聞いてはいたけど、これは……想像以上ね」

ふぅと息をついて扉を開けると、ミーナが元気に手を振ってきた。

ミーナ
ミーナ

「ユウさん、こっちですっ!」

ユウ
ユウ

「……あなた、相変わらず声が大きいわね」

苦笑しながらも歩み寄るユウ。その隣では、村長が手を振った。

ぼく
ぼく

「遠路お疲れ様。ここでのこと、色々と教えていくから、肩の力は抜いてくれればいいよ」

ユウ
ユウ

「ふふ、ありがとうございます。でも……そう簡単に抜けたら、苦労しません」

初対面でも隙を見せないその態度に、村の人々は「しっかりしたお嬢さん」と感心するが、本人の内心は複雑だった。

村での仮の仕事は“文書整理や記録の補助”。
小規模な役場では資料の整備は二の次になっており、ユウの“几帳面な完璧主義”が早速浮いてしまう。

ユウ
ユウ

「この配布物、書式がバラバラですね……改善提案、出しても?」

ぼく
ぼく

「いやぁ、村の人たちは細かいの読まないからね。気持ちだけで十分さ」

ぼくの笑顔が、むしろ“壁”に見えてしまう。

(私、ここでは……やる意味がないのかも)

心に小さな疑念が芽を出していく。


誰とも噛み合わない孤立感

ある朝。
ユウは役場の休憩時間に、一人でガラス細工店を訪ねた。

カラン――という鈴のような音と共に、ミーナの笑顔が弾ける。

ミーナ
ミーナ

「わ、ユウさん! もしかして、興味湧いてきたんですか?」

ユウ
ユウ

「ええ……あの、ルグラさんという職人の作品、少し見てみたくて」

並んでいたのは、小鳥を象ったガラスの置物、波紋を閉じ込めたような小皿、月の欠片のようなネックレス――

ユウ
ユウ

「すごく……繊細なのに、ぬくもりがある。これ、どうやって作ってるの?」

ミーナ
ミーナ

「私も全部は分からないですけど、ルグラさん、風を感じながら吹いてるって……」

ユウ
ユウ

「“風を感じて”……そんな感性、王都じゃ聞いたこともなかった」

一瞬、目を細めたユウ。
だが、その帰り道。井戸の掃除をしていたおばあさんに、こう言われた。

「あんた、ちょっと姿勢が硬いね。ここじゃそんなに気張らんでええのよ」

それが優しさだと分かっていても、どこか胸がざわついた。

(どうして……誰とも“噛み合わない”の?)

夕方、宿の縁側で膝を抱えるユウに、ミーナがまんじゅうを差し出した。

ミーナ
ミーナ

「ほら、これ、今日の売れ残り。お腹減ってませんか?」

ユウ
ユウ

「ありがとう。でも……私、たぶん向いてないのよ、この村に」

ミーナ
ミーナ

「え?」

ユウ
ユウ

「人の温かさも、空気の柔らかさも分かる。けれど、それだけじゃ……私は動けないの」

ミーナは少し戸惑った顔をしてから、ぽつりと言った。

ミーナ
ミーナ

「じゃあ……“動かない”でも、いいんじゃないですか?」

ユウ
ユウ

「え?」

ミーナ
ミーナ

「動こうって思ったときに、誰かがそばにいれば、それで。……私、この村に来たときそうだったんです」

ユウはまんじゅうを見つめた。
ほんのりと温かい手のひらの余熱。
それが、不思議と――心にしみた。


心を撫でる風が吹く

翌日。
ユウは村の朝市に顔を出した。
賑やかな声と笑い、焼き立てのパンの匂い、木彫りの民芸品……そこには“目的”のない人々の流れがあった。

ミーナ
ミーナ

「ユウさん、こちらへ! ほら、ガラス細工のうさぎ、可愛いですよ」

ユウ
ユウ

「……うさぎ? ……ちょっと、見せてくれる?」

手に取ったそれは、ほんの少し形がいびつで、耳の長さも左右で違った。

けれど。

ユウ
ユウ

「……あ、なんか……笑ってるみたい」

ぽつりと漏れた言葉に、自分自身が驚いた。

その横顔を見ていたぼくが、静かに語る。

ぼく
ぼく

「この村は、“隙間”を許す場所だよ。完璧じゃなくていい。むしろ、そうじゃないほうが、風が通る」

風が、頬を撫でた。
その風は――昨日より、ずっとやさしかった。

その夜。
ユウは村役場の小さな机で、ひとつの紙を広げた。

それは仮滞在申請の更新用紙。

ペンを走らせたあと、小さく呟く。

ユウ
ユウ

「……もう少しだけ、ここにいたいの。私自身がそう望んでるから」

誰にでもなくそう言って、ユウは静かに微笑んだ。

 大国歴20年
 ここにぼくの村《バリアルト》での村づくりが一歩進んだ。

紹介

ユウの深堀

性癖・癖・特徴的な行動

  • 本を読みながら歩いて転びそうになる(視野狭窄)
  • 過去の仕事癖で、村の掲示板を勝手に整理してしまう
  • 自分の「失言」や「失態」があとから気になって、寝る前に悶えるタイプ
  • 頭が混乱すると「……し、失礼しました。再起動、再起動……」と口走る癖あり

能力・特技

洋式のテーブルマナーや王都式礼儀作法は完璧だが、田舎の“常識”に極端に弱いょい酒が入ってからだな」

文書作成・統計処理・政治判断など、行政系の業務に圧倒的な実力を持つ

短期記憶と数値の扱いが得意。買い出しなどでも几帳面に予算を管理する

次回 第10話「名前を呼ばれる日」

これから村が繁栄していくところをゆっくりですが投稿していこうと考えています。
あと、村の繁栄度は、ぼくのリアルの繁栄度と比例させていますので、気長にお付き合いしていただくとありがたいです。
イラストやストーリはChatGPTを利用しています。

最後に

今回も読んでいただき、ありがとうございます。次の投稿で会いましょう

バイバイ

この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件などには一切関係ありません。

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