📊 2025年9月 第3週(9/15〜9/19)のマーケット動向まとめ【詳細解説】

投資

 こんにちは、マーケットウォッチャーの皆さま!
9月第3週は、投資家にとってまさに 「試練の1週間」 でした。

 米国の FOMC(連邦公開市場委員会) と日本の 日銀金融政策決定会合 が同週に重なり、さらに欧州のCPI改定値、米国の小売売上高やPPIなども相次いで発表。まさに 「中央銀行ウィーク」 と呼ぶにふさわしいイベントラッシュで、株式・為替・債券・コモディティのすべてが荒い値動きを見せました。

 本記事では、その1週間を イベントカレンダー表 とともに振り返り、背景・市場の反応・投資家心理を丁寧に解説していきます。最後には、次週に向けた戦略のヒントもご用意しました。


📅 海外マーケット:注目イベントカレンダー

日程イベント内容重要度結果市場反応
9/16(火)米小売売上高(8月)/FOMC直前の要人発言8/10+0.3%(予想+0.2%超)消費関連株買い、金利微増
9/17(水)米PPI(生産者物価指数)/欧州CPI改定値7/10PPI +2.1%(予想超)利下げ期待後退、ドル高進行
9/18(木)FOMC政策金利発表(0.25%利下げ)/パウエル会見10/10利下げ決定、ドットチャートはタカ派寄り株乱高下、ドル円148円台後半へ
9/19(金)米住宅着工件数/消費者信頼感指数6/10信頼感指数104.7(予想超)株買い戻し、週末は反発

🌍 海外イベントの詳細と市場反応

🔹 9/16(火):米小売売上高

米国経済の約7割を占める「個人消費」今回の売上高は +0.3%(予想+0.2%) と予想を上回り、底堅さを示しました。

  • 株式:消費関連株(小売、サービス、耐久財)が買われ、S&P500は小幅高
  • 債券:消費堅調を受け長期金利は4.20%近辺へ
  • 為替:利下げ期待後退でドル買い、ドル円は147円台へ

→ 投資家心理:「雇用は弱いが消費はまだ死んでいない」という安心感。


🔹 9/17(水):米PPI/欧州CPI

米PPIは 前年比+2.1%(予想+1.9%超)インフレ圧力が再燃。欧州CPIも高止まりし、ECBのタカ派姿勢が意識されました。

  • 株式:高配当株や不動産など金利敏感株に売り
  • 債券:米10年債利回りは4.25%まで上昇
  • 為替:ドル買い加速、ユーロ・円とも軟調

→ 投資家心理:「利下げはすぐには加速しない」という警戒ムードが広がる。


🔹 9/18(木):FOMC(最大イベント)

  • 決定内容:政策金利を0.25%引き下げ(市場予想通り)
  • ドットチャート:2026年までの利下げ回数が減少
  • パウエル会見:「予防的な利下げだが、インフレリスクは依然残る」

結果、市場は大混乱。

  • 株式:発表直後は利下げ好感で急騰、その後タカ派発言で急落。S&P500は乱高下
  • 債券:短期債利回りは低下したが、長期債は逆に上昇
  • 為替:ドル円は148円台後半へ急伸
  • コモディティ:金価格は利下げで一時上昇するも、ドル高で失速。原油は在庫減少と重なり小幅高。

→ 投資家心理:「利下げは始まったが、長期的には楽観できない」


🔹 9/19(金):住宅着工/消費者信頼感

住宅着工は予想通り。消費者信頼感指数は 104.7(予想103.0超)

  • 株式:消費関連・建設株に買い戻し。週末の安心感から反発基調
  • 債券:金利は横ばい。
  • 為替:ドル円は148円台後半で高止まり

→ 投資家心理:「消費は健在、利下げ環境でも極端な景気後退は回避されるかも」

🗾日本市場:注目イベントカレンダー

日程イベント内容重要度結果市場反応
9/16(火)機械受注(7月)/工作機械受注速報(8月)6/10+1.8%(予想超)資本財株に買い
9/17(水)貿易統計(8月)7/10赤字▲6,500億円(予想より悪化)円安進行、輸出株高
9/18(木)日銀金融政策決定会合10/10政策維持・物価見通し上方修正銀行株買い、円乱高下
9/19(金)全国CPI(8月)9/10+2.7%(予想超)金融株上昇、利上げ観測強まる


🗾 日本イベントの詳細と市場反応

🔹 9/16(火):機械受注

結果は +1.8%(予想+0.8%超)製造業の投資意欲回復を示し、資本財関連株に追い風

  • 日経平均は小幅高。工作機械・産業機械株が堅調

🔹 9/17(水):貿易統計

結果は ▲6,500億円赤字(予想より悪化)輸入増が背景

  • 為替は円安シフト
  • 輸出関連株(自動車・半導体)が上昇

🔹 9/18(木):日銀会合

政策は現状維持。ただし 物価見通しを上方修正

  • 株式市場:発表直後に円高進行し株下落、その後は円安回帰し持ち直し
  • 銀行株:利上げ観測で大幅高
  • 輸出株:為替乱高下に翻弄されやや不安定

🔹 9/19(金):全国CPI

結果は +2.7%(予想+2.5%超)インフレ持続を示唆

  • 金融株に資金集中
  • 輸出株は為替動向に依存しやすく、方向感に欠ける

📈 マーケット総括

  • 米国株:ダウは横ばい、S&P500は小幅安、ナスダックは金利高で調整
  • 米債券:利下げにもかかわらず長期金利は上昇(逆イールド続く)
  • ドル円:148円台後半まで円安進行
  • 日経平均:週間で +0.8%高。銀行株と輸出株がけん引

📌 戦略のヒント

  1. イベント前のリスク軽減
     日米の政策イベントが重なる週は、事前にポジションを軽くして備えるのが鉄則。
  2. 金融株と輸出株がテーマ
     円安+物価見通し上方修正で銀行株は継続注目。輸出株も為替次第で恩恵。
  3. コモディティと金利動向を監視
     金・原油の動きはインフレ観測の先行指標。債券市場の反応が株式の方向性を左右。

✍️まとめ

 9月第3週は“中央銀行ウィーク”。
米国のFOMCと日本の日銀会合が同時に開催され、市場は大荒れの展開となりました。

 結局のところ、利下げはスタートしたものの、そのスピードは鈍化傾向。つまりインフレ懸念は依然として残り、市場は“楽観と警戒”のせめぎ合いを強いられました。

 日本市場では円安進行と銀行株の強さが際立ち、海外マネーの流入が確認されました。来週以降も輸出株と金融株の強弱が焦点になりそうです。

 投資家にとっては『イベント前は軽く、イベント後に素早く乗る』戦略が勝敗を分けた1週間でした。9月相場も後半戦に突入。政策イベントの余波をどう消化するか、引き続き冷静にマーケットを追いかけていきましょう!」

最終判断はご自身で行ってください。

今回も読んでいただき、ありがとうございます。次の投稿で会いましょう

バイバイ

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