こんにちは、マーケットウォッチャーの皆さま!
9月もいよいよ後半戦に突入した第4週(9/22〜9/26)は、米国のGDP確定値や耐久財受注、欧州中央銀行(ECB)理事会、日本の決算シーズン入りや自民党総裁選キャンペーンの本格化など、株式市場を大きく揺さぶるイベントが目白押しでした。
第3週に日米の中央銀行イベント(FOMCと日銀会合)が通過し、投資家は一旦安堵ムードを見せていましたが、第4週はその「余波」と新たな政策・指標・政治イベントが重なり、相場の方向性を決める上で欠かせない週となりました。
🌍 海外マーケット:イベントカレンダー&重要度
日程 | イベント内容 | 重要度(0-10) | 結果 | 市場反応 |
---|---|---|---|---|
9/22(月) | 週明け薄商い | 3 | 米市場方向感乏しい | 為替は円安基調継続 |
9/23(火) | 英国:労働統計 | 6 | 失業率3.9%、賃金鈍化 | ポンド軟化、FTSE横ばい |
9/24(水) | ECB理事会 | 8 | 金利据え置き+利下げ余地言及 | ユーロ安・欧州株まちまち |
9/25(木) | 米GDP確定値 | 9 | +2.3%(予想上回る) | NYダウ+、ナスダック横ばい |
9/26(金) | 米耐久財受注・消費者信頼感 | 7 | 耐久財+0.4%、信頼感改善 | 小売株上昇、NY市場堅調 |
🌍 海外編
9/22(月):米市場は薄商いで方向感欠く
米国市場は祝日明けの薄商い。第3週のFOMCの余波を引きずり、利下げ観測の持続性を見極めようとする様子が強まりました。出来高は通常より2割減で、株式市場は方向感に欠ける展開。ドル円は149円後半から150円台にタッチし、為替主導で日本市場には小幅な円安効果が波及しました。
9/23(火):英国労働統計、ポンド安で株価は無風
英国の失業率は3.9%と予想通りも、賃金上昇がやや鈍化。これを受けて「BOE(イングランド銀行)の追加利上げ余地は縮小」との見方が広がり、ポンドは対ドルで売られる展開に。ただし株式市場は「インフレ鈍化=消費にプラス」との見方が交錯し、FTSEは横ばい。世界市場への影響は限定的でした。
9/24(水):ECB理事会、ユーロ安で欧州株は明暗
ECBは政策金利を据え置いたものの、声明で「必要なら追加利下げを行う用意がある」と言及。これによりユーロは対ドルで下落、為替を通じて欧州輸出株に追い風。一方で銀行株は利ざや縮小懸念から売られ、欧州株全体は小幅高に留まりました。投資家の関心は、欧州が米国よりも早期に利下げへ踏み切るかどうかに移行しています。
9/25(木):米GDP確定値、2.3%成長で底堅さ確認
米第2四半期GDP確定値は+2.3%と予想の+2.1%を上回り、改定値よりも上方修正されました。内訳を見ると、個人消費と設備投資が強く、雇用の弱さがまだ景気に大きく影響していないことを示しました。株式市場ではダウ平均が+0.9%上昇し、景気敏感株が買われました。一方で「強すぎる数値=FRBの利下げペース鈍化」との見方から、ハイテク株中心のナスダックは横ばいに留まりました。
9/26(金):耐久財受注と消費者信頼感、消費関連株に資金流入
耐久財受注は+0.4%と堅調で、設備投資の底堅さを示しました。またミシガン大学の消費者信頼感指数は予想を上回り改善。これを受けて小売株やサービス関連株が買われ、NY市場は3指数揃って上昇。週末を強い地合いで終える結果となりました。


🗾日本市場:国内イベントカレンダー&重要度
日程 | イベント内容 | 重要度(0-10) | 結果 | 市場反応 |
---|---|---|---|---|
9/22(月) | 自民党総裁選キャンペーン開始 | 7 | 財政出動・減税論争活発化 | 内需株・建設株に買い |
9/24(水) | 雇用統計・賃金データ | 6 | 実質賃金-1.2% | 消費株売られる、人材関連堅調 |
9/25(木) | 大手企業決算シーズン開始 | 8 | トヨタ・ソニー好調、キーエンス減益 | 輸出株主導で日経平均上昇 |
9/26(金) | 貿易統計(8月) | 7 | 輸出+4.8%、赤字拡大 | 円安要因で輸出株上昇 |
🗾日本編
9/22(月):自民党総裁選キャンペーン開始、政策期待で内需株に買い
総裁選の主要候補者が減税や追加財政出動を打ち出したことで、市場は「財政拡張路線が強まる」との思惑を強めました。特に建設株や小売株が買われ、日経平均は小幅高。投資家の関心は、総裁選の勝者が「どの程度の経済刺激策を実行できるか」に移っています。
9/24(水):賃金データ、実質賃金マイナスで消費株に逆風
8月の実質賃金は前年比-1.2%とマイナスが続きました。エネルギー価格や生活コストの上昇に比べて賃金伸びが遅れ、消費マインドは依然低迷。小売株・外食株が売られた一方、人材派遣やITサービス関連は「人手不足が続く」という見方から底堅さを維持しました。
9/25(木):決算シーズン入り、輸出株が主役
トヨタ、ソニー、キーエンスといった大手企業の決算が発表されました。トヨタは円安効果で大幅増益、ソニーもゲーム事業と半導体が好調。一方、キーエンスはコスト増で減益となり、株価は下落。全体としては輸出株が日経平均を押し上げ、TOPIXも堅調に推移しました。
9/26(金):貿易統計、赤字拡大でも円安に振れる
8月の輸出は前年比+4.8%と堅調でしたが、エネルギー輸入増加で貿易赤字は拡大しました。通常なら赤字拡大はマイナス材料ですが、為替市場では「輸入増=円売り要因」と解釈され円安が進行。これにより輸出関連株がさらに買われ、週末の日経平均は強含みで取引を終えました。
📈 株価総括
- 米国株:S&P500は週末+1.2%。景気敏感株・小売株主導。ハイテク株は利下げ観測後退で横ばい。
- 欧州株:ECB理事会後にユーロ安で輸出株が支えたが、銀行株安で上値は限定的。
- 日本株:日経平均は週を通じて+2.0%。輸出株が主役、内需株は賃金データ悪化で売られた。TOPIXもプラス圏。
🧭 投資戦略ヒント
- 短期:輸出株・景気敏感株の押し目買い有効。決算発表銘柄に注目。
- 中期:自民党総裁選キャンペーンの政策次第で、建設・消費株がテーマ化。
- 為替:ドル円は150円後半。円安トレンド続くが、貿易収支や総裁選報道で乱高下に注意。
✍️ まとめ
「第4週は“政策・決算・政治”が交錯した結果、輸出株が日経平均を押し上げ、米国市場も景気底堅さを確認してリスクオン基調に傾きました。一方で消費関連株は実質賃金マイナスの影響を受けて軟調。投資家は『円安の追い風』と『国内消費の弱さ』のコントラストを意識する週となりました。
9月相場も後半戦。次週以降は総裁選の行方と米インフレ指標が焦点です。秋相場のチャンスを逃さず、柔軟にトレンドを捉えていきましょう!」
最終判断はご自身で行ってください。
今回も読んでいただき、ありがとうございます。次の投稿で会いましょう
バイバイ

